高専まっぷ

現役老害高専生が高専紹介するぶろぐ

高専での5年間で思ったこと

私は現在、高専という学校に在籍しています。

 

高専とは何なのか。なぜ高専に行ったのか。高専で何を学んだのか。について、私視点からぶっちゃけた話をしたいと思います。

お付き合いください。

 

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高専とは何なのか

簡単に言うと、5年制の高校です。

高校生の年から専門性の高い学習をすることで、技術者を育成しようという狙いで創立されました。

 

なぜ高専に行くことになったのか

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ぶっちゃけなんとなくです。

しいて言うなら、

  • 学力的にちょうどいいラインだったこと
  • 数学が得意で理系に進むことは決めていたこと
  • 英語の勉強をしなくていいと思ったこと

くらいです。

 

受験前は、中学校の担任の先生に絶対に受からないからやめろと言われましたが、志望する高専が併願が可能だったので、受けてみたら受かりました。

それで高専に入学することになったんです。

 

学科は、特にやりたいことも決めていなかったので、親と相談して機械科にきめました。就職の際に一番役立ちそうだったからです。

 

私の1~5年生時代

です。

読み飛ばしてください。

1年生

1年生では、普通の高校生とほぼ同じ授業を受けます。

ただ、数学が少し高度だったり、基礎実験があるところが少し違いますね。

 

あと、私の通っている高専は授業時間が90分あるので、慣れるまで大変ですね。なれたら途中で勝手に休みだすので。

また、2期制なので夏休みの時期が他の高校とずれてしまうので、中学時代の友達とは疎遠になりやすいです。

 

部活はバスケ部に所属していました。

普通パリピ集団であるはずのバスケ部がオタク集団で楽しかったですね。

当時SHIROBAKOが放送されていて、練習中ずっと語っていました。

どんどんどーなっつ~の下りがなければ最高のアニメでした。映画楽しみです。

 

って感じの一年生時代でした。勉強せずにずっと部活してアニメ見てましたね。

まあ、卒業できればいいやって感じだったので、席次も20位くらいでした。

 

2年生

少しづつ専門分野の授業が増えてきます。

私は機械科だったので、力学の基礎の科目がありましたね。

この頃も勉強する気は起きなかったので、ずっとパズドラしてました。懐かしい

高専では、5年間クラス替えがないことが多いです。

そのため、変わらないメンツと変わらない日常をすごしていましたね。

 

あと、部活ではキャプテンになりましたが、名ばかりのオタクでした。

 

3年生

クラス替えがないので、変わらないメンツと思いきや、ここで異常事態。

3人消えたんですね。

どこ行ったかって?留年ですよ。留年。

高専は勉強しなさすぎると留年しちゃうんですね。

 

ここで転機が訪れます。

クラスで一番優秀な彼と仲良くなったんですね。

一緒に勉強する中で進学するかなって気持ちになりました。

 

あと、部活はここで一区切り。

この後は高専大会という、高専生だけが出場できる大会にのみ出場します。

部長も交代して、自由の身になってバイトはじめました。

 

4年生

また人が消えました。

そんなことはどうでもよくて、ここで研究室に配属されます。

高専では、卒業する際に卒業研究をして、先生の前で発表しなければいけないのです。

私は、クラス1の秀才と仲が良かったので、席次が上がっていたのもあり、希望する研究室に配属されました。

ただ、割と適当に研究発表しても割と通るので、進学する人以外は適当にやってもいいと思います。

 

5年

ここで、次の進路選択を迫られます。

私は進学希望だったので、地方国立へ編入を目指していたのですが、

  • 勉強が間に合わない
  • 希望の学校に落ちたらめんどくさい
  • どうせ院行くし

という理由から、専攻科への進学をきめました。

これが間違いだったかどうかはまだわかりませんが、たぶん間違いです。

皆さんはちゃんと勉強して、大学へ行くように。

卒業研究もほどほどに終わらせ、卒業し、現在に至ります。

 

高専の長所・短所

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長所

  • オタクの楽園
  • いじめとかあんまり見ない
  • 就職が楽
  • 進学も比較的楽

短所

  • 高専は頭が悪い
  • 留年しがち
  • 就職・進学が楽なだけ
  • 深刻な女子不足

 

とつらつらと並べましたが、まず長所から触れていきましょう。

 

まず、ほとんどの学生がオタクです。

他の高校より、明らかにオタクです。

そのせいか、いじめをほとんど見ませんね。

 

まじめな話をすると、就職を希望すればほぼ一発で内定とれます。

進学は2,3年次編入という形でできます。

編入試験は複数受けられますし、専攻科もあるので、比較的楽といわれています。

 

 

では、短所はというと、3つの罠があります。

 

頭が悪いと書きましたが、全員ではありません。

入学時は勉強ができたはずなんです。

それが、5年間もあるとさぼりますし、テストは過去問を暗記するだけです。

 

さらに、高校生から専門知識を学ぶという点にも罠があります。

専門知識を学ぶということは、他の教養を捨てるということに繋がるのです。

私は機械科出身ですが、高校生レベルの国語・社会科をほとんど習得していません。

私が勉強していないだけといえばその通りなのですが、カリキュラム的に一般教養が不足しがちなのは確かです。

そして形成されるのが頭が悪い学生というわけですね。

 

2つ目の罠は、留年ですね

数学が苦手なのに入ってしまった人、やる気が全くない人は人生狂います。

普通の高校に行っていれば大学くらい行けたはずですからね。

ただ、悪いことだけでなく、留年した友人の中には、専門学校に行って才能が開花した人、就職して彼女と毎日楽しそうな人もいます。

ただ、留年しないことが一番です。

 

3つ目は就職先・進学先の問題です。

高専卒は短大卒として扱われます。

就職先はとても多いですが、大企業に就職する人の場合、ラインに回されることが多いです。

研究職に就きたい場合、進学する必要があります。

 

しかし、進学したからさらに大変です。

1,2年生の授業をとっていないので、高専での取得単位を大学に認定してもらい、単位を取得するのですが、大学によっては認めてくれない場合もあるようです。

また、研究室を選ぶ際に席次が最下位になるので、選択の自由はあまりないそう。

もし、大学院に行くのであれば専攻科で学位を取得してから進学するのも一つの手です。

 

 

結論

Q.じゃあ結局、高専ってどうなの?

A.最高に楽しい。でも、罠にかかるとたいへんなことになる。